築30年以上になる今のマンションを、そろそろ本気で売却しようと動き始めている。これまで東急リバブルや野村の仲介にも査定を依頼していたけれど、今回は少し違った視点から「リノべる」にも査定をお願いしてみた。
リノべるは「中古を買ってリノベする」分野で有名な会社。売却というより、どちらかといえば購入者側に寄り添う印象があったけれど、実際には築古マンションの売却サポートも行っているらしい。
ウェブサイトから査定依頼のフォームを送り、やり取りはすべてメール。返信はすぐには来なかったが、1週間後、思っていた以上に本格的な査定書が届いた。PDFで、なんと数十ページ。ここまでのボリュームは正直驚いた。
売却に関する価格は、3つに分けて提示されていた。
- 売り出し想定価格
- スピード重視で売却する場合の価格
- 買取を希望する場合の価格
金額としては、野村の仲介が出した査定とほぼ同じライン。東急リバブルやSREがスピード売却できると提示してきた安めの金額が、チャレンジ価格になっている印象。ただ、買取価格は売却想定価格の68〜81%程度に設定されていた。これが高いか安いかは考え方次第だけれど、一般的な中古市場の買取相場としては妥当な範囲に感じる。
印象的だったのは、担当者の対応。返信が遅れそうなタイミングでは事前に「少し時間がかかります」ときちんと連絡をくれたし、査定後も内容に関する補足を丁寧にフォローしてくれた。営業的な押しもなく、全体的に誠実な印象だった。
リノべるって、どんな会社?
「リノべる」は、中古物件+リノベーションをワンストップで提供する会社として知られている。購入から設計・施工、そしてその後の暮らしにまで寄り添う提案力が特徴で、「住む人の暮らしをデザインする」という視点を持っている。
リノベーション購入者向けの会社というイメージが強く、ボロを修繕せずに売り出したい築古物件とは相性が良さそうに感じる。リノベーション物件を探している層にダイレクトにアプローチできるところは、他の大手仲介会社とは少し違うメリットに感じる。
リノべるの評判や口コミはどうなのか
ネット上の評判をいくつか調べてみた。
- 「しつこい営業がなく、淡々としていて逆に信頼できた」
- 「提案内容が丁寧で、個別の暮らしに合った設計プランが魅力だった」
- 「査定価格は他社より少し控えめだけど、理由を説明してくれたのが良かった」
賛否はあるものの、対応や提案の丁寧さに安心感を覚える人が多いようだった。
リノべるのメリットとデメリットを整理すると
リノべるのメリット
- 査定書の内容が非常に詳細で、価格の根拠が明確
- メールで完結するので、営業電話が苦手な人でも依頼しやすい
- 対応が丁寧で、信頼できる印象
- 売却後にリノベ前提で購入者が決まる可能性もあるため、古さをマイナスにされにくい
リノべるのデメリット
- 即時の買取価格はやや控えめに感じることがある
- 仲介としての販売力やネット露出は、大手不動産会社に比べるとやや弱い印象
- 提案の反映ややり取りに数日かかるケースもある
査定価格を比較する目的でリノべるに依頼してみたが、思っていた以上に「使える会社」だった。
築古マンションの売却では、価格だけでなく「誰に頼むか」「どう伝えて売るか」も大事だと感じている。その意味で、リノべるのように買い手の立場も想定してくれる会社の視点は、ひとつのヒントになる。
売却活動はまだ続くけれど、今回のリノべるの査定はしっかり参考にさせてもらうつもり。
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